前夜に新宿集合。私は休日でしたが、他3名は仕事終わりです。仕事のあとに山に行けるなんて、元気だな~と思います。それぞれの事情で皆少し遅れて集合。車で出発します。まだ1名車内で仕事をしています。邪魔はしないように、静かに(?)会話をしながら、水上へと向かいます。
途中のサービスエリアで夕食をとり、宿に着いたのは23時過ぎ。少し乾杯して、0時過ぎには就寝。お布団がとても温かく気持ちよかったのですが、出発前に呑気に昼寝をした私は一睡もできず…。そろそろ眠くなってきたと思った頃に目覚ましが鳴りました。
4時半起床です。1階のキッチンでお湯を沸かし、水筒に注ぎます。各々朝食を済ませ、5時過ぎに出発。駐車場で装備を整え、6時半に歩き始めました。
指導センターの横がスタート地点です。先行者たちが踏んだ斜面をよっこいしょと乗り上げ、建物の裏手に出ます。見上げると、急な斜面。まずはこれを登るのか~とため息。皆のペースに付いていけるか不安な自分がひとまず先頭を歩くことに。先行者の足跡通りに一歩一歩進んでいきます。締まった雪面で足を滑らせたら怖いので、途中でピッケルを出しました。しばらく歩くと鉄塔が見えました。急な登りはこれで一段落です。
その後、やや視界が開け、周囲の山々が見え始めます。薄い雲の向こうに太陽も確認できます。曇りの予報でしたが、雲の位置が高く、周囲の景色はバッチリでした。山々がくっきりと美しかったです。
木々が少なくなってきた辺りでアイゼンを装着することに。まだ行けるかと思ってるうちに、一番平らな場所を過ぎてしまいました。もうちょっと行くかもうちょっと行くかと言って進むが、あまり平らな場所がない。雪面も凍ってきた。観念して1人~2人立てる場所で各々アイゼンを装着しました。
ここからは左右に開けた美しい尾根を歩きます。山頂も見えています。山頂が見えているとホッとします。だがしかし、以前夏に登ったときの記憶だと、山頂が見えてからが長い。すぐそこに見えているのに全然たどり着かなかったことを思い出し、自分を律します。まだまだここからだと。
一番緊張したのは、序盤に出てくる岩を回り込むところ。右を見ると、落ちたらまっ逆さまの斜面。進む道は細いトラバース(?)。恐怖心で震えてしまうので、絶対に周囲は見ないように、目の前だけを見て進みました。
その後は、次々に出てくる美しい雪庇とクレバスにいちいち足を止めて、感動します。危なくない位置から面白写真の撮影を試みたりして楽しみました。
予定では西黒尾根を下りるつもりだったので、ここは下りられるのか、ここは怖そうだな、などと考えながら登りました。降りて来る人1人もいないね~と、暗に天神尾根を期待する独り言が聞こえます。心の中で大いに共感。
山頂に近づくにつれて風が強くなってきました。寒いので、サクッと山頂を踏み、肩の小屋で休憩です。
リーダーが肩の小屋へ向かって歩き出した時、これは天神尾根下山も確定と喜ぶ2名。だがしかし、リーダーから、さあどうしようかの一言。この時点で2対2です。西黒尾根下山の野心に心動かされ始めるもう1名。ほとんど心動かない私。結局天神尾根下山としていただきましま。すみません。
ここからロープウェイ乗り場まで1時間半、最後まで気を抜かず、でも登りに比べたらだいぶリラックスして歩きました。お風呂に入って、なかなかに渋い定食屋に入り、帰路につきました。
序盤の急登は踏み抜きでかなり足をとられました。
ラクダの背手前の樹林帯の終わりでアイゼン装着、 クラックや穴を避けたり、クレバスの乗り越えなど恐怖心を抑え集中しなければならない場面がいくつかあり面白かったです。
曇天ながらも雲が高く、360°マウンテンビューと美しく幻想的ですらある雪庇やクレバスがきつい急斜面に癒しとなりました。
天神尾根との合流あたりからは風がきつく、トマオキは写真だけ撮ってそそくさと下り、メンバーの体力値と難所のリスクを考え今回は天神尾根で下山としました。
タイムは駐車場からオキの耳まで5H、オキから天神平ロープウェーまで2H、おもしろ写真を撮りながら急がず歩きましたがまずまずでした。
総じて、ちょうど良い天候と気温で雪もしまりがあり恵まれたコンディションでした。
今回の山行はメンバー全員の自信となり、雪山にまたハマる体験となったのではないでしょうか。
雪のあるうちにあと一本縦走いければと思います。
(前泊したゲストハウスほとりは快適でとても良かったです)