八ツ・阿弥陀岳南稜&中央稜 2016.10

10/8 広河原にて

雨です

ヌメリスギタケモドキ

闇鍋ではない

2日目 10/9 阿弥陀南稜へ

行くぞ

もう少しでP3ガリーを抜けます

山頂を目指して

阿弥陀岳山頂

御小屋尾根を下り、広河原に戻りました

3日目 10/10 中央稜を登り阿弥陀岳へ

今日は素晴らしい天気になりました

快晴の山頂です。素晴らしい展望でした

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P3ガリーを登っています

9日早朝、4時頃よりテントを濡らす雨音に気付いていました。5時起床。今回は4-5人テントの入口部分に重なるようにタープを張り、その下で各自朝食と登山準備を始めました。

6時出発。雨は強くなってきており、沢の詰め上がり程急登ではありませんでしたが、斜面を約2時間程登りました。雨風汗で濡れた体から体温はどんどん奪われていき、震えを震えに任せたまま樹林帯で約一時間の雨宿り。天気予報通りに前線が通過するのを待ちました。もし、降り止まない様であれば撤退も考えつつ・・・、阿弥陀への岩稜を目前に。

9時を過ぎ、空が明るくなりました。ヒゲさんの「よし、行ってみようか。」の号令で安堵したのを思い出します。

それからは無我夢中、されど慎重に歩みました。岩場に着く頃には強い風とガスに煽られ、低いハイマツ林では凌げません。屈むように登攀装備を身に付けました。

本日一番の難所、50mザイル一杯一杯、トップでワカヒゲさんがリードします。プロテクションは途中一つ。上昇気流で声でのコミュニケーションは殆ど取れません。下で確保するヒゲさんと、ザイルの引きを通して意志疎通が交わされました。私は二番目、ザイルと岩壁の長さを考え、途中エイトノックではなくつづら岩で練習したプルージックで確保しながら登りました。

手足は寒さのためかじかんで震えていましたので、スタンスとホールドに正しく体重を預けられるか・・・、怖かったです。私達が登攀した岩壁の左側、小滝となって水が流れていました。3番目はヒゲさん、ラストはマンソーさん、プロテクションもきちんと回収して登って来ました。

ワカヒゲさんはガスと風に吹きっさらされて30...もっと長くかかったでしょうか、トップで全員の確保をしてくれました。リードの大きな責任と必要な力量を学ばせてもらいました。その後も気の張る岩場を進みました。もう後戻りはできません、頂きを目指すのみ。あまりに緊張していたためか、頂上へは予測していたより短時間で到達出来ました。

緊張が解けると同時に、4人でハイタッチ。寒い中、怖い中、ここまで無事にたどり着けたことを、私はこのパーティにとても感謝をしました。雨は止んでいましたがガスが深く、展望は望めませんでした・・・が、次の瞬間!魔法のように視界がくっきり開け、青富士、南アルプス、槍穂が現れる...、かと思えば消える。深紫の富士山を初めて見ました。

とてもドラマチックで、言葉無く佇んだおりました。雨天の中南稜を来たのは私達だけ(当たり前かも。)でしたが、頂上では2人程ハイカーがおり、カメラ片手に雲の切れ間、シャッターチャンスを待っていました。

正午過ぎ、御小屋尾根下山。天候は好転し、やっと体温を感じられるようになりました。岩場を下りれば、苔の絨毯、膝に優しい尾根でした。オロシガさんの担当する夕食を予想しながら、カラマツ林でハナイグチを収穫。前の日はヌメリ何ちゃらモドキをスープに入れて堪能しました。

美味しい鶏肉鍋と松茸ご飯・・・(やまづとのドラえもん、オロシガさんありがとう!)、天気図はきっと冬型の西高東低、気温はクッと下がりましたが、空には星が瞬いていました。