南ア・北岳~間ノ岳 2021.8 山の会やまづと
(※左から仙丈岳、奥に甲斐駒ヶ岳、そして北岳)
さらに足を進め、間ノ岳へ。途中、NHKにっぽん百名山の撮影クルーに遭遇。何やら一生懸命崖を撮影していました。機材が重そうでただただ尊敬。こういう仕事、私もしてみたいです…。放送は10月6日だとか。
間ノ岳へ到着すると360度絶景が広がります。40分ほどのんびり滞在しましたが、飽きることのない景色。富士山と中央アルプス、北アルプスに囲まれ、山脈にいるんだ~!と山に浸ります。ちなみに千畳敷カールまではっきりと確認できました!山頂でお話したグループは、農鳥、大門沢のルートで縦走するとか。羨ましい限りです…。
【2日目 北岳肩ノ小屋~北岳~中白峰山~間ノ岳ピストン】
朝目が覚めると、外が明るい…??!テントから覗くと広がる雲海。そして日が昇り、ご来光まで見られました。昨日は景色が全く見えなかったので、テン場や小屋の様子を確認できました。
小屋は増築工事をしていて、かなり大きくなりそうです。太陽の温かみを肌で感じながら朝食です。梅のさっぱりにゅう麺を食べて、北岳・間ノ岳へ出発です!
北岳と間ノ岳の間にある、中白峰山で景色を楽しんでいると、下の方で動く物体。目を凝らして見るとライチョウの親子!!急いでカメラを握り、登ってきた道を下ります。
親鳥が子供達に何かを伝えるように鳴いていて、とても癒されました。2日連続でライチョウに会え、私のテンションは爆上がりです。この中白峰山からは、仙丈と甲斐駒がドドーーン!と見え、とても良いお山でした♪
6時50分に出発し、7時20分には北岳へ到着。
それもそのはず、この日はザックが軽い!天気も良く、美しい景色に心も弾み、楽しく足を進められました。のんびりしつつ、稜線歩きを心から楽しみます。
大樺二俣から沢沿いに上がっていくと、八本歯方面へ。私たちは沢を背に、小太郎尾根分岐に進みます。ここからはお花畑が広がっていきます。しかし、ここの辺りから雨の粒が大粒に。ゴアテックスのウェアもびしょびしょ、というかびっちょびちょで、霧が広がり景色はなし。このダブルパンチで花を楽しむ余裕もなくなってきました。
後ろから登ってくる人も多くなってきたので、一足先に私が北岳肩ノ小屋へ向かい、テン場を確保することに。とにかく足を進めることだけを考えて、がしがし頑張って登ります。2890m辺りに差し掛かり、ハイマツが広がってきた所でライチョウの子供を発見!この雨でもトテトテ走り回っていて、とても癒されました~。そして稜線に出ると、風がビュンッビュン。レインウェアの雫は一気に吹き飛びましたが、極寒です。冬山でも感じたことがないくらい、体が冷えてきたので急いで(というか小走りで)小屋に向かいます。
14時に到着し、3張幕営できそうな場所を確保。やはりテン場は混んでいました。稜線でコケツさんとバンベーさんを待つのは寒すぎたので、トイレの小屋の隙間から稜線を覗いて二人を待ちます。15時に全員到着し、着替えて体を温めます。この日ほど、着替えの有難さを感じたことはなかったです…。
いつの間にか雨が上がり、夕食タイム。メニューは焼き鳥缶親子丼と味噌汁。パワーチャージして明日に備えます。8時前になると、雲の隙間からちらっと星が瞬いています。明日はどうにか晴れてください、とお願いをして就寝。気温は低かったので、シュラフカバーもしっかりかぶって正解でした。
8時には広河原駐車場に到着。トイレと朝食を済ませ、8時25分に登山開始です。下界では大きな虹のアーチが見えたのに、雨が降っています。レインウェアを着ての始まりです。
つり橋を渡り、山荘の脇を通ったら登山道が。まずは、大樺二俣を目指します。大樺沢沿いのコースが続き、沢の音を聞きながら登れるなんて素敵…!と思っていましたが、台風の影響なのか流れはゴォーゴォー。水量も多く感じました。登山道に沢が出来上がっていたので、どこの岩に足を置けばボッチャンしないで渡れるか悩みながら足を進めます。
コースタイムでは2時間40分ですが、この日は各自テントを持っていたのと、段々強く降る雨で3時間以上はかかりました。でも、雨で塗れた木々の色が濃く、山を感じながらストレスなく登れました。ここまでは…。
今回の山行の目的は、北岳・間ノ岳。台風の影響で出発日をずらし、11日(水)~13日(金)の2泊3日で決行。
【1日目 広河原駐車場~大樺二俣~小太郎尾根分岐~北岳肩ノ小屋】
バンベーさんの車で芦安駐車場まで移動。ここまではマイカーで来れますが、この先はマイカー規制があるので、バスで広河原駐車場へ移動します。お盆ということもあり、駐車場は7割程埋まっていました。
私たちは7時50分のバスに乗る予定でしたが、運よく乗り合いタクシーが!あと3人で出発、とのことだったので(9人乗りでした)、すぐ乗り込み、広河原駐車場まで移動します。値段もバスと比べて50円しか変わらないので、早く移動できてラッキーでした!しかし、小回りのきく車で私はひどい車酔い。バスのほうが酔うリスクは低いようです。
後ろ髪を引かれつつ、北岳へ戻ります。午後を過ぎると山梨県側から雲が上がってきて、あっという間に真っ白に。明日の天気が危ぶまれます。のらりくらり歩き、14時前にテン場へ戻ってこれました。
一息つき、お腹が空かない私は水汲みへ。小屋では1ℓ100円で水が売っていますが、ぬるくて何となくイマイチ。贅沢なんて言ってられませんが、水場で水を汲んだ方が美味しいのでは?!と考え往復30分の水場へ向かいます。急登で帰りが大変でしたが、沢からじゃぶじゃぶ流れる水は冷たいし、花畑が広がる斜面の景色が素敵で、9ℓの重さを感じさせませんでした。(しかも900円得した、とケチな私はにやにや。)
夕方になると辺りは霧。風が吹き始め、寒くなってきます。今日の夕食はコケツさんの闇鍋。貝の缶詰が絶品で、びっくりしました!鍋は体が温まりますね。食べ終わっても霧は晴れず、冷たい風が吹いています。これは、明日の天気が悪いぞ、と思いつつ8時に就寝。
【3日目 北岳肩ノ小屋~小太郎尾根分岐~大樺二俣~広河原駐車場】
夜中から雨が降り始め、朝も雨が降ったり、止んだり。雨がひどくならないうちに撤収しよう、ということになり6時10分に下山開始。濡れたテントの重さを感じます。昨夜の雨で道はびちょびちょ、岩はつるっつる。滑らないように気を付けながら下ります。
大樺二俣に着くころには、雨雲も消え、気温も上がってきたのでレインウェアを脱ぎます。ただ、北岳に目をやるとまだまだ分厚い雲の中。きっとあちらでは雨が降っているのでしょう。
ここからは沢沿いの道。意外に険しくて、よく登ってきたね、と皆で驚きます。一昨日よりは水量も少なくなり、登山道にできていた沢はただの水浸しになっていました。やはり台風の影響で水量が多かったのですね。休憩をはさみながら10時に広河原駐車場に到着。バスに乗り込んで芦安駐車場まで戻りました。
帰路の途中、南アルプス市の「南プス食堂」さんで昼食をとりました。かなりボリューミーな定食なのに650円(税込み)という破格の値段です!!お近くに行かれましたら是非お立ち寄りを!!
トリプル台風をニュースで見ながらハラハラしていましたが、とても良い縦走ができて大満足の山行でした。コケツさん、バンベーさん、ありがとうございました。