赤岳から横岳、硫黄岳縦走 2024.2 やまづと 

2024年山行一覧
八ヶ岳の写真
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実際とりつくと急な細尾根は梯子が3つほどあった。それを超えるとトラバース。トラバースしてルンゼを直登。ルンゼは予想通り雪壁だが、しっかり蹴りこめて安心そのもの。快適に登れた。雪の状態が良いのだろう。

次の鉾岳の巻きが核心。西側を巻きながらまずは急なところを降りる。高度感あるが雪もしっかりついていてアイゼンの効きがよくビビらずしっかり足をつけて岩さえ気をつけて降りれば問題なし、途中後ろ向きでクライムダウン、続いて急斜面のトラバース。こちらは少し雪の状態が悪い。ちょっと不安定だ。ピッケルを確実にさして進む。

最後足場が崩れていて誰か
3mほど落ちたようだ。後日ヤマレコ見ていたら案の定そこで落ちていた。鉾岳も無事クリア。安堵する。そこからは特に難路もなく横岳へ。横岳からの下りが少し危なかった。急な細尾根降りに梯子、クライムダウン。慎重に楽しみながら進んだ。

赤岳展望荘まではあっという間に降りた。降りてきて気づいたのだが結構な急坂だったみたい。下りはしんどくないので大好き。特に雪はがんがん降りられるのでとても楽しい。

地蔵の頭にきて険しい横岳への稜線が大きくなってきて緊張感が増してきた。ここからが本番だ。ちょっと腰の調子が良くないのでイッチーに補助ロープを持ってもらった。それだけで体が軽くなる。

先行パーティが見える。岩が目立つ細い急な尾根に取りついている。そこを、登ると途中から急な斜面をトラバース、さらに下から見るとほぼ垂直に見えるルンゼを登る。しっかりトレースが地蔵からも見える。ビビリつつもワクワク感が湧いてくる。

2日目、4時に起きて各自食事をとって6時過ぎに出発。夜少し雪が降ったようだがほんの少し。アイゼンつけてまずは赤岳へ。分三郎の階段は埋まっていた。しっかり足を突き刺して一歩一歩雪壁を登る。

少し風が出てきたが全然大したことなし。トラバースすると中岳との分岐。そこからは赤岳へは雪と岩のミックス。と言ってもそれほどいやらしくない。キレット分岐からは傾斜が強まり、雪に足をけりこむとたまに埋まった岩にあたり、慎重に進む。

最後アイゼンで少し岩登りするとそこは赤岳頂上だった。

快晴で富士山が綺麗に見えた。何人も登山者がいて皆喜んでいた。かくいう私も実は厳冬期の赤岳初めてでとてもうれしかった。ウタコ先輩も冬は初めてと言っていたがほんとかな?

初日、予想通り晴れ、雲ひとつないとは言わないけど最高の天気。美濃戸口に車を停めて初日はテン場まで。昼過ぎ。あっという間にテン場へ。

うだうだと暑いテントで過ごし、昼からイッチーとウタコ先輩は飲んでいる。夕方にウタコ先輩のミネストローネ、ルーロー飯を美味しく頂いて夜
19時には就寝。なんて健康的。

でも、狭いテントはあまり好きになれないんだよな。やっぱり私はタープが一番なのだ。

西穂高岳に挑戦しても良いよなんてピイマン親分に言われないと思っていたのだが、あっさり許可が出た。

それからはいつも頭の隅っこに西穂高岳のことがあった。それだけ緊張していた。2級上以上にの沢に行く前に似た感覚。ビビりつつもとても楽しみだった。ただ、天候が微妙。初日夜から2日目未明まで風雪予報。これがもう少しずれると独標すら怪しい。どうも微妙な状況。

西穂高岳では私の雪山経験を考えると沢のようにはいかない。無理もできない。ギリギリまで待つもかなり怪しい。一方で八ヶ岳はとても天気が良さそう。こちらも初日夜降りそうだがどう見ても西穂高岳より良い予報。結局、メンバーで相談して、南八ヶ岳縦走に変更した。

ほっとしたところもあったが、こちらはこちらでそれなりの難路。雪のつき方次第ではかなり難しくなる。どちらにしても気合が必要な山行だ。前置きが長くなりました。。。。

硫黄岳山荘から硫黄岳へは100mほどの登り。ここでも全く風なく風がなさ過ぎて気持ちが悪いぐらい。ここはいつもガスっているし風が強いイメージなのだが。ただ、最後の登りが少し辛い。

硫黄岳頂上でも快晴、無風でこんなに気持ちの良い硫黄岳は初めてだ。硫黄岳からは、赤岳からここまでの歩いた稜線を見ることができた。

ここで初めて達成感。そして、ほっと一息。あとは作業のように下山。あっという間にテン場に戻り、あっという間に美濃戸口まで戻った。ほんと駆け降りるように降りた。心地よい疲れと山に浸った満足感を感じながら温泉に向かった。

次は西穂高岳だ。今年は無理かなーだってもう沢のシーズンだから。