八ヶ岳・横岳杣添尾根 2024.2 やまづと

この日は、ベイサンさんたちもこの辺りを歩いています。きっと気づいてくれるはずと思い、硫黄岳や行者小屋に向かって、精一杯手を振りました。

素晴らしい景色とさよならするのは名残惜しかったけど、下山です。雪山の下山は、ホントに歩きやすくていいですね。あっという間に下ってしまいました。
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奥ノ院に着くと、360度の素晴らしい景色を堪能できました。ほぼ無風、太陽の日差しもポカポカで、快適そのもの。

そしてそして、富士山も現れました。雲に浮かぶ、何とも不思議な、幻想的で美しい富士山を見ることができました。まるで雲が運んできてくれたようでした。

ここから1時間、急な尾根を登っていきます。ハイマツが出ている箇所は、少し歩きづらかったけど、慎重に一歩ずつ進みました。

何度も上を見上げて、「あ~、まだだ~」と思いましたが、登り切ったときには、不思議とあっという間だったなあ~なんて思いました。

7:20ころに登山口を出発、昨年12月にコーダさんといった時よりも雪がしっかりあります。青空には真っ白い横岳が映えてテンションUPも、しばらくは長い樹林帯歩き。

co2200m付近で設営済みのテントがあり、早朝に来るくらいなら前日からテントもありかなと思いました。

そして、ようやく見晴台。変わらない赤岳や横岳の姿に、やっぱり来て良かったと素直に笑顔が出ます。おまけに空中でキラキラとダイヤモンドダスト、おぉ綺麗。

ハナコさんは、赤岳横岳縦走のベイサンさんPTが、見上げる横岳稜線にいると信じて目を凝らします。

ここからはアイゼンを装着して、三叉峰まで。帰りの下りを考えながら、ここは転倒しても問題ないとか、ここでこっち側だけは転倒しないようにとかよく見ながら登りました。そして、三叉峰で迫力ある阿弥陀岳、さらに梯子を慎重に通過した先、奥の院では雲の上に浮かんでいるような富士山を楽しみました。

西側では斜面下から岩峰がいくつも突き出ていてどれが大同心?小同心?、行者小屋のテント場も見えて、あれがベイサンさんたちのテントではないかと、再びハナコさんが目を凝らします。

下山もしっかり落ち着いて問題なく足を運び、次はどんな雪山に登りたいなんて話題も弾みます。

見晴台からは、登りの半分の時間でどんどん下りました。トータルタイム8時間半。鹿を写真で収めたり、前回と同じ温泉に入ったり、前回と同じ中華料理屋でご飯を食べたりして(呑兵衛な二人ですがもちろん今日はお酒なし)、楽しい一日を終えました。帰りの高速では途中で雪が降っていてびっくりしました。

1ヶ月ぶりの雪山、歩ききれるか少し心配でしたが、心地よいお天気と素敵な景色に助けられて、最後まで楽しく歩くことができました。

最初の樹林帯歩き、まだまだ長いだろうと思いながら歩いていると、思いの外早く「あとちょっとで見晴台だと思うよ」の声。あとちょっと、あとちょっと…と、美しい富士山を想像しながら歩きますが、全然変わらない景色…。結局、「あとちょっと」から1時間と少し経過した頃、見晴台到着。

全然ちょっとじゃなかったじゃん!…の恨み言は、真っ青な空とはっきりと見える美しい赤岳の景色に消えていきました。富士山には雲がかかっていたけれど、これから目指す横岳ははっきり見えていました。