南ア・三伏峠~塩見岳(天狗岩) 2025.5 やまづと

5/4 風はそれほど吹かなかったものの、夜半より朝まで雨。雨が上がってからまあ行けるところまで行こうかと支度を始め8時前に出発。

この時点では塩見小屋にたどり着けるかもわからず、山頂を目指すのは難しいと考えてロープをテントに置いていくことにしました。冷え込んだおかげで雪は締まって歩きやすく、塩見小屋へ11:20到着。

小屋で様子を尋ねると、山頂付近の岩場は氷の上に雪が乗った難しいコンデイションで、ほとんどの人が手前の小ピーク・天狗岩で引き返してきているとのこと。風は強くなく雪も締まっているので、私たちも天狗岩までは行ってみようということにしました。
南アルプスの写真
2025山行一覧
Home
天狗岩に向かう途中で時折青空が出始め、皆テンションアップ。

岩場は氷が付いているところもあり、慎重に手足を置く場所を選び、互いに声を掛け合って登っていきました。正面に塩見岳西峰が大迫力です。

先行していった人たちが登っていくのが見えましたが、肝心のロープを持ってこなかったので、後ろ髪をひかれながら引き返すことに。天狗岩からは仙丈岳や北岳、空木岳など中央アルプスの峰々、悪沢岳や兎岳など南アルプスの山を見渡すことができました。

帰路は緩んだ雪に足をとられ、本谷山と三伏山の地味な登り返しに心を削られつつ、振り返って見る塩見岳は本当に格好よくて、何度も写真を撮り心に焼き付けました。
5/2 夜東京発 中央道で登山口の長野県大鹿村へ。鳥倉駐車場に3時着。2時間ほど車中で仮眠。

5/3 6時出発。三伏峠までの4合目以降雪が多くなりチェーンスパイクを着け、トラバース箇所は気をつけて歩きました。9合目から急登、三伏峠へ10:20に到着。夜から荒天予報だったので樹林近くにテントを設営。

午後、翌日の下見を兼ねて三伏山から本谷山へ。下山してきた人に山頂付近の様子を尋ねると、前日の降雪で塩見小屋付近から踏み抜きがキツく断念したとか、岩場はかなり危険な状態との情報。

夜から雪と風が強まる予報で、翌日の目標は塩見小屋になるか、天候次第ではテント場から近い烏帽子岳になるかもしれないと思いながら就寝しました。

5/5 朝の冷え込みで雪がカチカチ。初日、強風に備えて念入りにテントを固定したので、掘り出すのが一苦労でした。6:40出発。朝のうちは雪が固くアイゼンが良く効きましたが、登山道は2日前より雪が荒れて踏み抜いた深い穴があり、トラバース箇所もだいぶ崩れていました。気温が上がって雪が緩むと難しかったと思います。9時登山口、そこから30分林道を歩いて無事駐車場へ戻りました。下山後に立ち寄った松川インターそばの松川温泉清流苑は改装したばかりの立派な施設で入浴料500円、食事も美味しくておすすめです。

今回の山行にあたっては多くのアドバイスをいただき、ありがとうございました。
残雪期の難しさを実感するとともに、天狗岩を登れたことに達成感もありました。自分たちに足りないものを知り、これからどのような力をつけたらよいか考え、とても充実した山行でした。