2026.8.14-16 お盆の沢 清津川サゴイ沢(沢登り)

今年のお盆は奥只見のデート沢・恋ノ岐川で、美しいナメを楽しみながら二泊三日でゆっくり釣りざんまいしようと計画していましたが、前日に国道の通行止めで入渓地点までアプローチ出来ないことが発覚。。
急遽、唯一晴れの望める新潟エリアで、苗場山にほど近い清津川サゴイ沢に、一日後ろ倒しで転進することにしました。

このサゴイ沢、イワナが多く釣れる銘渓として、少し前から目を付けていたのですが、10m前後の大滝が多く懸かり、険しい高巻きの連続だとの前評判。
恋ノ岐川とは大分趣が変わりますが、果たしてどんな山行になるのやら。

1日目

赤湯温泉(入渓地点)までのアプローチは、山菜山行でも使う林道とのこと。
途中ウタコさんの眼が光り、タマゴタケとチチタケを大収穫です。今夜のお楽しみに。

赤湯温泉で水を補充した後、手前の橋から入渓。
入渓後すぐ、イワナが走る走る。
我慢できずにちょっとだけ竿を出すと、ものの5分で綺麗なイワナを1匹確保。
幸先の良いスタートに胸が高鳴ります。

2026.8.14-16 お盆の沢 清津川サゴイ沢(沢登り)

最初のチョックストーンの大滝は高巻き。早速これが悪い。
ロープを出して懸垂下降で降ります。


その後も、五重ノ滝、8m直爆とロープを出して高巻きを繰り返していくと、時刻はもう17時過ぎに。
1200m付近の支沢と合流するところに、ほど良いビバークポイントを発見。
タープを張り、薪を集めると、辺りはもうほの暗く。本日の釣りはお預けです。。

さあ焚火を囲んで乾杯だ、というところで雷がゴロゴロ。雨がザーザー。。
ヒビチャさんが色々とBBQの具材を用意してくれていたものの、残念ながら夕飯はバーナーで調理出来るもの限定に。
それでも美味しい特製ルーローハンに、採れたてキノコとイワナの澄まし汁で、楽しい宴会になりました。

2日目

朝食はタカテツさん担当。納豆、味噌汁、ソーセージとピーマンのおかか炒め。
旅館の定食のような充実ぶりで、ひととき沢にいることを忘れてしまいます。

2026.8.14-16 お盆の沢 清津川サゴイ沢(沢登り)

ほとんど使われなかった大量の薪を残し、7時半に出発。
すぐに8m5m4mの連爆帯に。これも高巻き。ルートが不明瞭でかなり悪い。

見るからにヌメヌメで手掛かり足掛かりも無く直登は厳しそう。
遡行図には「左から巻く」という情報しかない。
まずは小さく巻こうとするが、取り付きが悪く断念。
少し大きく尾根に出て巻こうとすると、硬い茨に阻まれて進めない。
ではそこからトラバースで抜けようとするが、ルートが悪く、もしここで足を滑らせたら軽い怪我じゃ済まされない。
皆で相談した結果、さらに大高巻きのルート取りをすることにしました。
大巻きに藪を越え、さらに7mほどの岩壁をクライミング。
小尾根を越えて反対側を見ると、そこも切り立っていて、かつ藪が濃くて下が見えない。
登り返しも想定しつつ、懸垂下降で3mほど下がると、藪の下は完全な垂壁で、途中で懸垂の中間支点は取れないことが分かる。下までは微妙にロープが足りなそう。。
お助けロープでフォローしてもらいつつ登り返し、尾根上を移動して別の懸垂下降ポイントを探します。

この時正直、私アオボーはかなり焦ってました。
何度もロープを出しながら、色々なルートを検証し、気が付けば時刻は17時。
この滝に到着してから、既に3時間半が経っています。
日没のタイムリミットは18時半。あと1時間半しかありません。
しかも尾根上からは、すぐ次の12m大滝が見えていて、その大滝の手前にはどう考えてもビバークポイントはありません。

でもそんな時のタカテツ・ウタコ・ヒビチャ、沢熟練者3人の安心感たるや。
内心彼らにも焦りはあったのかもしれませんが、これくらいの修羅場をくぐり抜けてきている3人は、いつも通り明るく落ち着いて見えます。

時刻は17時半、何とか無事に懸垂下降完了。すぐ次の12m大滝の高巻きに取り掛かります。
18時半、4人全員が高巻きの尾根に到着。ヘッデンを装着し、下降ポイントを探しに藪の中をトラバース開始。
19時過ぎ、辺りはもう闇に包まれてますが、ヘッデンの明かりを頼りに下降ポイントを見極めます。周りに大木は無く、少し頼りない灌木に捨て縄を括り付け、懸垂下降を開始します。
20時頃、懸垂下降完了。そして奇跡的に下降ポイントのすぐそばに、タープも張れそうなビバークポイントを発見!いやーギリギリでした!

大分斜めってはいるが、なんとか4人、横になって眠ることは出来そうです。
増水時はすぐに逃げられるように、今夜は沢靴のまま寝るようにとタカテツさんの指示。
今回は斜度がそこまで無かったのでやりませんでしたが、さらに険しいところでは、避難用に高台からロープを垂らしておくこともあるそうです。
この辺りのリスク管理も流石です。

お気楽釣り山行とは大分様相が変わりましたが、こんな時でも夕飯はしっかり。
じゃがりこポテサラ、味噌モツとお揚げ炒め、イワシの炊き込みご飯。お酒はほどほどに。
12時間行動の疲れもあり、割としっかり眠ることが出来ました。

3日目

朝食担当は今回もタカテツさん。チャーシュー、ベーコン、目玉焼き、お味噌汁、昨日の残りの炊き込みご飯に薬味をたっぷり追加して。またもやホテルのクオリティです。

6時に出発し、いくつか滝を越え、藪を詰め、稜線に出たのは11時頃だったかな。
途中10mおきにイワナが現れ、竿を出したい衝動を何度抑えたことか。
サゴイ沢は下山が長いんです。

下山途中は赤倉山で、味噌キュウリとサラミの小休止。さらに赤湯温泉で、素麺の小休止。
途中途中で気力と燃料をチャージしながら、18時半頃に長い長い下山が完了しました。

今年のお盆は、恋ノ岐川で釣りざんまいの宴会山行かなと思ってましたが、蓋を開けてみればかなりのエクストリーム山行に。

高巻きのルーファイもクライミングも一級品。個人的にはこれまでの沢登りと、この春の中島塾(北鎌尾根など)の経験をフル動員しての、とても印象深い山行となりました。

また2日目のピンチを乗り越え、沢の猛者3人の懐の深さを改めて実感した山行でもありました。
あんなに沢山見えたイワナをほぼ素通りしてしまったのは心残りですが、人にも会わず人工物もほぼ無く、山深い沢にどっぷり浸れる、最高の3日間でした。

アオボー

カテゴリー: 2026年